療育

放課後等デイサービスを利用してみたけどすぐにやめた理由

放課後等デイサービス(以下略 放課後デイ)の概要と子どもたちを通わせてみたらトラブル続きだったため、すぐに放課後デイをやめてしまった理由について書こうと思います。

放課後等デイサービスとは

障害のある子ども(小学生~高校生)の放課後や長期休暇に利用できる福祉サービスです。

学童のような感じですが特色は様々で、各々好きなことをして過ごす所もあれば、
体を動かす系の所もあります。

宿題をみてくれたり、習い事のような放課後デイもあります。
療育機関のようにソーシャルスキルを学んだりできるところもあります。


利用するには、市区町村が発行する「受給者証」を取得する必要があります。

世帯収入によって利用料は変わってきますが、自治体がかなり負担してくれますので負担額が少なく済みます。

発達障がいの子は普通の一般の学童だとトラブルを起こしたりする不安があったり、一斉指導に従えないこともあるので、預け先を探すのが大変です。

放課後デイなら福祉サービスなので安心して預けることができます。

仕事を持つ親にとっては長期休暇でも子供を預けられるのでありがたいですね。

働いていない親にとっても、子どもと離れる時間を作ることでリフレッシュできたり、他の兄弟に時間を割くこともできます。

親の負担が軽くなるので、利用できるなら利用した方が良いと思います。

放課後デイの存在を知りませんでした

うちの子どもたちは自閉症スペクトラム症ではあるものの、知的な遅れはないため息子は小学校低学年までは一般学級在籍で、娘は一般学級のみ在籍です。

放課後デイは療育手帳がないと利用できないのかと思っていました。

支援学級の子のママから、放課後デイは療育手帳がなくても利用できることを教えてもらいました。

何か習い事をさせたかったけれど、息子は大人数の所だとパニックになってしまうこともあったので、障がい児が通う放課後デイなら安心して通えると思いました。

通いたい放課後デイ(習い事系)が近所にできたので、区役所に受給者証の申請に行きました。

うちの子どもたちは5歳の時に発達障がい(自閉症スペクトラム症)の診断を受けています。

療育手帳を持っていなくても診断名がついていれば、受給者証の申請ができました。

区役所の福祉の窓口で生育歴から学校での様子や困りごとなどを説明して受給者証を発行してもらいました。

放課後デイに通わせてみるとトラブル続きで嫌気がさしてきました

前からやらせてみたいと思っていた某有名塾とコラボしている放課後デイでした。

開所当初だったので某有名塾の先生が監督しにきていました。

入った当初は子どもたちも喜んで通っていました。
長く続けたかったけど、放課後デイの雰囲気が次第に変わっていきました。

某有名塾の先生がこなくなったあたりで、この経営者の本性が垣間見れることに…


最初の頃は息子がパニックを起こすのではないかと思い、私も見学して一緒に教室にいました。

ある日、息子が真面目に取り組んでいたので安心し、少しの間だけ教室を抜けて近場のスーパーへ買い物に行った時スマホが鳴りました。

それは娘からの電話でした。
息子が教室でパニックを起こして騒いでいるから早く来て欲しい旨の電話でした。

あわてて教室に戻ると床にしゃがみこんでいる息子がいました。

経営者の男性(元教師)とパートの年配の先生(元教師)が息子をただ見つめているだけでした。

理由はよく分からないのですが、パニックを起こして暴れて壁を引っ搔いてしまったり、窓ガラスを叩いてしまったようです。

生徒はうちの娘と息子の二人だけだったので、フォローもできたと思うのですが…

壁を引っ掻いてしまい、壁紙が少し傷ついてしまいました。

経営者の男性に弁償しなくてはいけなのか聞いてみると、納得できない回答が…

私:「壁に傷をつけてしまったようですが、弁償しなくてはいけないのでしょうか?」

経営者:「そうですね。賠償責任保険とか入っていませんか?」

私:「そういった保険には加入していません」

私:「発達障がいの子が通う教室なので、今後うちの子だけでなくこういうことは起きるのではないでしょうか?」

「こちらの教室は保険に加入していないのですか?」


経営者:「保険には加入しています。でも、難しいですね。」

この経営者が言う難しい理由とは

子どもが暴れて壁に傷をつけたのだけど、
先生に監督義務があり、先生にも責任があるので保険が下りるかどうか分からないという説明をうけました。

教室を貸してくれている大家さんに私が謝りに行くのでと申しでたら、それはしなくてよいとのことでした。

結局大家さんと話し合いをしたようで、弁償の件はなくなりました。
けれども、なんだかな~という感じです。

この放課後デイの残念だった所は

  • 発達障がいの子の特性を理解している先生がいなかった。


    経営者兼先生は発達障がいの子を教えていたと言っていたが、実際は発達障がいの子も通う高校生の先生だった。
    発達障がいの小学生に接した経験はなかった。



    私が見学した時、1年生の子が転んで顔を打っていたが、
    経営者はノーリアクション。

    子どもの対応が冷たく感じた。
    たまに来る児童発達支援管理責任者の先生がケガの処置をしていました。


    パートの年配の女性も元教員でしたが、定型発達の子に接するような接し方で発達障がいの特性の理解は無いように感じた。

    パートの先生の時給は安いので、そこまで専門性を求めるのは酷だなとも思いました。

    (時給はこの教室のホームページに先生募集の求人があったので確認しました)

息子がこの放課後デイでパニックになる理由

息子は見えない空気が読めてしまうタイプです。

昔で言うところのアスペルガーなので空気が読めないのではと思われがちですが、
自分優先で生きているだけで、あえて空気を読まないのです。

この放課後デイのギスギスした雰囲気や、この経営者の愛情のなさを感じ取っていたので、ここに来ると気落ちしてしまうようでした。

息子は集中していると、周りが見えなくなってしまうので、帰宅時間になってもすぐ帰れない時がありました。

作業の途中で帰宅になるので、不完全燃焼でモヤモヤした気分で帰宅しなくてはいけません。
その感じも嫌だったようです。

 

自閉症スペクトラム症の子は、時間内に収めて行動することが苦手な子が多いです。

例えば教室の終了時間が18時だとしたら、

18時なった途端に「帰る時間だから止めて帰ってね!」と言われても終われないのです。

特性にあった上手な声かけが必要になってきます。

17時40分位になったら時計を見せて、

お家に帰る時間は18時だから後10分したらお帰りのお仕度をするようにしようと前もって言ってもらえれば、18時に帰ることができるのです。

この経営者に声かけをこういう風にして下さいというのも気が引けてしまいました。

そこのルールに従うことも訓練になるのかもと思いましたので、要望を伝えませんでした。

パニックになることが多かったのと、経営者がお金儲け重視だということが感じられたので、そこの放課後デイをおさらばすることにしました。

パートの先生と児童発達支援管理責任者の先生は優しかったので、本当は続けたかったのですが…

前述のパニックで壁を引っ掻いた件がありましたので、何かトラブルを起こすのではないかと気が気ではなかったです。

預けることに安心できなかったので、それなら家にいてもらった方が気が楽という結論になりました。

放課後デイに預けすぎると親子の交流が希薄になる?

「発達障がいの子の進路について」の講演会に参加した時、大学の先生がこんなことをおっしゃっていました。

放課後デイに小さいころから週7で預けられていたお子さんがいたそうです。

その子が18歳になった時に預け先がなくなり、家にずっといるようになった。

今まで預けっぱなしで、我が子がどんなものが好きなのかも分からない。

子どもがパニックを起こした時もどういう風に対応してよいか分からない。

親御さんが、我が子とどういう風に接したらよいか分からないというのです。

親御さんの事情もあったと思いますが、放課後デイに預けっぱなしにした結果、親子の交流がなくなり、困ってしまったという話です。

手がかかる子を育てるのは大変ですが、

日々の生活で、子どもとの時間を共有することで発見があったり、楽しみもあるのでそこを経験できないのは残念に思います。

子どもが好きで放課後デイに通っている分にはよいですが、
親の仕事や子どもの世話がきついので預けている場合は、子どもに無理をさせていることもあるかもしれません。

発達障がいの子は定型発達の子より疲れやすい子も多いです。

家が一番のくつろぎの場所であるなら、家でゆったりと過ごしたいと思っている子もいるでしょう。

親の都合を優先させすぎると、後で困ったことが起きると感じました。

この講演会は2015年に開催されたので、情報が少し古いです。
18歳以上になった時の通い先がなかった時の話です。


2021年現在、18歳以降は「障害者総合支援法」に基づくサービスが利用できます。
自立訓練(生活訓練)や就労に向けて訓練を行うサービスを利用している方も多いようです。

放課後デイを事前に見学することの重要性

私の場合は開所したばかりの放課後デイだったので、実際に子どもが活動する様子をみるチャンスがありませんでした。

放課後デイが稼働してみたら、うちの子には合わないし、こんなはずじゃなかったという気持ちになりました。

実際に放課後デイに通っている子どもたちの様子や、先生の様子を見るのは重要だと感じました。

放課後デイの指導員は、教員免許や保育士資格を持った人だけではありません。

全てのデイではありませんが、無資格でもOKだったり、子育て経験があるだけでも働けるところもあります。

発達障がいの子はそれぞれ困りごとが違うので、発達障がいの理解がないとデイで働くのは難しいと思います。

支援学級の教員ですら、特性にあった接し方ができていない人も多いです。

その子が理解できるような言葉かけや、自己肯定感があがるような言葉かけができる人が放課後デイの先生に向いていると思います。

発達障がいの子の特性は千差万別なので、先生も難しいのは分かりますけどね…

一番重要なことは、子どもが楽しんで安心して通えるデイを探すことですね。

放課後デイを利用しようと考えている方は、色々な放課後デイを見学してお子さんに合った所を見つけて欲しいです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

 

ABOUT ME
waraku
発達障がいの中学生の双子(男女)の子育て中です。ゆるゆるハート(力を抜く・自分軸・笑い)をモットーに日々過ごしています。